第100章 君さえいればいい

「だから前に、新しい会社を立ち上げろって言ったのね。最初から腹づもりがあったってわけ」

藤井一輝が笑う。

「で、このシステム……横尾グループのやつより進んでるのか?」

南雲玲奈は少し考えてから答えた。

「現状の横尾グループの技術じゃ、ここまでは届かないと思う。よほどのブレイクスルーがない限りはね。……ただし、中島美奈に本当に実力があるなら話は別。海外で身につけた知見で、難題を抜ける可能性はある」

藤井一輝はそれを聞くと、どこか鼻で笑うような顔になった。

あの女は帰国するなり、他人の夫を奪うことに躍起で、外では派手に立ち回って注目を集めてばかり。まるで自分が横尾家の当主夫人だと言わ...

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